Claude Codeを拡張
プラグインとは何か
この回で扱うのは、Claude Code(文字で頼むと、パソコンの中の作業を進めてくれる道具)を、自分の使い方に合わせて作り替える話です。「拡張」と聞くとむずかしそうですが、覚えることは多くありません。何が面倒で、それがどう変わるのか。そこだけ押さえれば、今日は十分です。
面倒なのは、工夫が自分の手元にしか残らないことでした。毎日の仕事の中で「この頼み方だとうまくいく」「この順番で確認するとまちがえない」というコツがたまっていきます。ところが、そのコツは自分のパソコンの中に散らばったままです。人に渡そうとすると、口で説明するか、長い手順書を書くしかありませんでした。渡したつもりでも、相手の手元では同じように動かない。よくある話です。
プラグイン(設定をひとまとめにした箱)は、その散らばったものを一つの箱に詰める仕組みです。箱にしてしまえば、渡せます。受け取った人は、箱を開けるだけで同じ状態になります。ここが今日いちばん大事なところです。
設定は、持ち運べる
今までは「私のパソコンではこう動くんです」で終わっていた話が、そのまま相手の手元でも動くようになります。引き継ぎ書を渡すのではなく、仕事のやり方が入った道具箱ごと渡す。そう考えると近いです。新しく入った人に、口頭で三十分かけて説明していたことが、箱ひとつで済みます。
自分の工夫を、箱ごと渡せる
- これまでは、作った本人の手元にだけ残っていました。
- 箱にまとめれば、受け取った人も同じ状態で使えます。
- 口で説明して真似してもらう必要がなくなります。
この一枚が、今日の話をひとことで言い表しています。

この道具の入口
話を進める前に、実物を見ておきましょう。文字で頼むと作業を進めてくれる道具。それを自分好みに変えます。見た目は、文字が並んだ地味な画面です。ボタンがたくさんある画面を想像していた方は、拍子抜けするかもしれません。やることは、ここに日本語を打つ。それだけです。

中身は大きく三つ
では、箱には何を入れられるのか。細かく数えるといろいろありますが、まずは三つだけ覚えてください。この三つが分かれば、他は後からで間に合います。
近道をつくる
よく使う頼みごとに、短い合図をつけておけます。毎回長く説明せずにすみます。たとえば「この文章を、社外向けの言い方に直して、最後に確認の一文を足して」と毎回打っているなら、その頼み方をまるごと登録して、短い一語で呼び出せるようにする。電話の短縮ダイヤルと同じ考え方です。
助手を分ける
調べる係、直す係のように、役割ごとの助手を用意しておけます。ひとりに全部を頼むと、指示があいまいになりがちです。「あなたは調べるだけ。直さないで」と役割を決めておくと、返ってくるものが安定します。人に仕事を頼むときと同じで、担当をはっきりさせるほど結果がそろいます。
自動の決まり
決まった場面でかならず動く手順を入れておけます。やり忘れが減ります。「この作業が終わったら、必ず控えを残す」のような、本人が忘れがちなことを道具側に持たせておくイメージです。人の記憶に頼らないので、疲れている日でも同じ品質になります。

何がどう変わるか
前と後を並べると、変化は三つです。ひとつ目、これまでは設定を一つずつ入れていました。これからは、まとめて一度に入ります。ふたつ目、これまでは自分の手元だけで終わっていました。これからは、全員に配れます。みっつ目、これまではいつも全部入りでした。これからは、要るときだけ入れて、要らなくなったら切れます。
三つ目は見落とされがちですが、実は効きます。使わない機能を抱えたままだと、選択肢が増えて迷いが増えます。必要なときに出して、終わったらしまう。道具箱を整理しておくのと同じです。

外の道具にもつなぐ
箱に入るものが、もうひとつあります。ふだん仕事で使っている別の道具やデータに、つなぐための差込口です。ここまで一緒に配れるので、受け取った人がつなぎ直す作業をしなくてすみます。
外の道具にも、そのままつながる
- MCPサーバー(外の道具やデータにつなぐ差込口)も箱に入ります。
- 一人ずつつなぎ直す手間が要らなくなります。
- 同じつなぎ方のまま、全員に配れます。
ここで注意がひとつ。つなぎ方は配れますが、入る権利まで配られるわけではありません。合鍵のような情報は、受け取った人が自分で用意します。箱を渡したのに動かない、という相談のほとんどがここです。渡すときに「この道具の合鍵は各自で用意してください」と一言添えるだけで、つまずきがぐっと減ります。
使いはじめの手順
ここからは実際に触る話です。打つ言葉と、その順番だけ覚えてください。順番さえ合っていれば、途中で止まっても最初からやり直せます。
まず、手元にあるか確かめる
最初にやるのは、道具が自分のパソコンに入っているかの確認です。確認の合図を打つと、入っていれば数字が返ってきます。何も返らない、あるいは「そんな命令は知らない」と出るなら、まだ入っていません。その場合は、先に入れるところからです。ここでいきなり難しい設定を始めないでください。入っていない状態で先に進むと、何が悪いのか分からなくなります。

合図はひとことだけ
次は立ち上げです。打つのはひとことだけ。頼みごとを待つ画面になれば準備完了です。ここから先は、全部この中で完結します。別の画面を開いたり、どこかに登録したりする必要はありません。
初めての方は、この画面が出た時点で「これで合っているのだろうか」と不安になります。合っています。カーソルが点滅して入力を待っている、その状態が正解です。

日本語で頼むだけ
あとは、いつもどおり日本語で頼みます。特別な言い回しは要りません。新しく入った人に仕事をお願いするときと同じ調子で、何をしてほしいかを書けば通じます。うまく伝わらないときは、専門的に書き直すのではなく、もっと具体的に書く。これがコツです。
そして、ここが今日の話につながります。こう頼む場面が何度も繰り返すなら、その頼み方を箱に入れて近道にします。三回同じことを打ったら、それは近道にする合図だと思ってください。
入れ方は三つだけ
ひとつ目、置き場所を登録する。「/plugin marketplace add」に続けて、置き場の名前を打ちます。箱そのものを入れる前に、「どこから取ってくるか」を先に教える作業です。よく行く店を登録しておくのに似ています。
ふたつ目、一覧から選んで入れる。「/plugin」と打つと一覧が開きます。欲しいものを選ぶだけです。名前を正確に打ち込む必要はありません。並んでいるものから選びます。
みっつ目、要らなくなったら切る。使わないものは切っておけます。抱えこまずにすみます。試しに入れてみて、合わなければ切る。この気軽さが大事です。
やってはいけないのは、最初から十個も入れることです。何が効いているのか分からなくなります。ひとつ入れて、しばらく使って、良ければ残す。この順番を守ってください。

説明はここにある
困ったときの戻り先も、決めておきましょう。公式の説明には、入れ方・作り方・配り方が分けて書いてあります。分からなくなったら、思い出そうとするより、ここに戻ったほうが速いです。全部を覚える必要はありません。戻る場所さえ知っていれば十分です。
役に立つ場面
では、どんなときに効くのか。三つ挙げます。自分の仕事に当てはまるものが一つでもあれば、試す価値があります。
決まりを揃える
確認や見直しの手順を、チーム全員で同じように動かせます。人によって出来がばらつく作業ほど効きます。ベテランの確認手順を箱に入れておけば、入ったばかりの人でも同じ観点で見られます。
進め方を配る
うまくいったやり方を、そのまま他の人にも渡せます。「あの人のやり方が良いらしい」で終わらせず、現物を配れる。研修資料を作るより早く、しかも実際に動きます。
道具につなぐ
同じ設定のまま、仕事で使う道具やデータにつなげます。一人ひとりが設定を触らずにすむので、聞かれる側の負担も減ります。
きょうのまとめ
今日の話は、覚えることを減らすための話でした。明日やることは、ひとつだけで構いません。
- 設定をひと箱にまとめて、そのまま人に渡せます
- 近道・助手の分担・自動の決まりが入ります
- 外の道具につなぐ差込口も一緒に配れます
- 置き場所を登録し、一覧から選んで入れます
- 要らないものは切れる。まず立ち上げから
いきなり箱を作ろうとしなくて大丈夫です。まずは立ち上げて、日本語で一つ頼んでみる。同じ頼みごとを三回打ったら、そのときに近道を考える。その順番で十分です。

最後に
フォローといいね、お願いします
AI図書館では、AIを仕事で使う話を、やさしく1本ずつ出しています。次の回もここで会いましょう。
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