Won. Studio

3時間AI入門

Basics10 min read

入口をまちがえない

最初の一歩で止まらないための順番

AIを学びたいと思っても、最初に道具を広げすぎると止まりやすくなります。名前が似たものが多く、何を選べばよいか分からなくなるからです。とくに、ITが得意ではない人ほど、入口で迷うだけで疲れてしまいます。

この回では、最初に何を開くか、何を試すか、何をまだやらないかをはっきりさせます。大事なのは、詳しくなることではありません。まずは「自分でも使えた」という体験を作ることです。そのあとで、少しずつ仕事につなげれば十分です。

最初はChatGPTだけ

はじめの一歩

まずは公式のChatGPTを開く

  • 最初の目的は、使えるかどうかを1回体験すること
  • 似た名前のアプリに迷うより、公式のものに絞る
  • 入口でつまずくと、その先の学習が全部止まる

ChatGPTは、文章の下書きや整理を手伝うための道具です。最初はこれだけで十分です。動画で見た別の道具や、まわりの人が使っている他のサービスが気になっても、今は追いかけなくてかまいません。

ここでのつまずきは、「登録が必要そうでこわい」「どれが本物か不安」「有料か無料か分からない」といった所です。最初は細かい違いを理解しなくて大丈夫です。まずは公式のChatGPTを開いて、入力して返事が返るところまで行ければ合格です。

たとえば、新しく入った人に仕事を頼むときも、最初から全部の仕事は任せません。まずは短い作業で、会話が通じるかを確かめます。AIも同じです。最初の目的は、うまく使いこなすことではなく、会話の入口を通ることです。

最初は小さい依頼でいい

基本活用

はじめから難しい依頼をすると、うまくいかなかったときに「自分には無理だ」と感じやすくなります。だから最初は、答えの良し悪しがすぐ分かる小さい依頼にします。見れば判断できるものが向いています。

コツは、短く頼んで、返ってきたものをそのまま使うのではなく、少し直して使うことです。AIは完成品を出す人ではなく、下書きを早く作る手伝い役だと思うと、期待しすぎずに済みます。

メール文

短い連絡文を作ってもらう
すぐ使える形で試す

たとえば「打ち合わせの日程変更を、ていねいな文で短く知らせたい」と頼みます。すると、ゼロから考えるより早く、形になった文が出ます。自分の言い方に直してから送れば十分です。

つまずきやすいのは、「何を書けばいいか分からない」ことです。そのときは、相手、用件、急ぎかどうか、入れたい日付だけを短く伝えれば足ります。長い説明は要りません。

言い換え

かたい文をやわらかくする
伝え方の直しに使う

自分で書いた文を入れて、「少しやわらかく」「社内向けに短く」「失礼にならないように」と頼む使い方です。これは仕事ですぐ役立ちます。内容そのものを考えてもらうより、言い方だけ整えてもらうほうが安心です。

ここで注意したいのは、もとの意味が変わっていないかを見ることです。やわらかい文にはなっても、期限や条件が抜けることがあります。最後は自分の目で確認します。

表に整理

箇条書きを見やすく並べる
整理役として使う

会議メモや、ばらばらに書いた作業項目を、見やすい順番に整えてもらう使い方です。頭の中で散らかっているものを、一度ならべ直してもらうだけでも助かります。

ただし、勝手に足したり、まとめすぎたりすることがあります。元の内容が減っていないか、必要な項目が消えていないかを見てください。整理は得意でも、正しさの保証は別です。

使う前に知る

便利さより先に、限界を知っておく

AIは便利ですが、便利さだけ先に知ると危ない場面があります。とくに仕事では、きれいに書いてあるから正しいとは限りません。ここを早い段階で知っておくと、あとで大きく困りません。

新しく入った人に仕事を頼むときも、まずは「ここは自分で確認してね」という注意点を伝えるはずです。AIにも同じ考え方が必要です。使う前に、間違え方と、入れてよい情報の線引きを持っておきます。

この3つは先に答えを持つ

しくみの理解

  1. なぜ自信ありげに間違うのか
    それらしい文章作りは得意でも、事実確認は別だから
  2. 入れた内容をそのまま渡してよいか
    仕事の文や社内情報は、入れてよい範囲を先に決める
  3. 検索と何がちがうのか
    資料を探す道具ではなく、答えの形にまとめる道具

ひとつ目は、文章がなめらかでも中身がずれることがある点です。たとえば、もっともらしい説明でも、日付や名称、ルールの細かい所を取り違えることがあります。だから、規則、金額、締切、社外に出す文は、そのまま信じないことが大切です。

ふたつ目は、入れてよい情報の線引きです。社内だけの話、個人の情報、外に出してはいけない内容は、安易に入れないほうが安全です。迷うなら、具体名をぼかす、内容を一般的な言い方に変える、もしくは入れない、の順で考えます。

みっつ目は、検索との違いです。検索は元の資料を探すのが得意です。ChatGPTは、材料をもとに答えの形を整えるのが得意です。つまり、根拠を確かめたいときは検索寄り、下書きや整理をしたいときはChatGPT寄り、と考えると迷いにくくなります。

仕事へつなぐ

いきなり本番に入らず、順番どおり広げる

ここまでで、入口と基本の使い方、注意点がそろいました。次は仕事への広げ方です。ただし、ここでも急がないことが大切です。仕事全体を任せるのではなく、一部分だけ試すと失敗しても戻しやすくなります。

AIを仕事で使うときは、「自分の代わりに全部やるもの」と考えないほうがうまくいきます。「下ごしらえをしてくれる人」「下書きを早く出してくれる人」と考えると、使いどころが見えやすくなります。

順番を飛ばさない

学び方の軸

基本→しくみ→応用で進む

  • 使い道を知らないままでは、何を頼むか決まらない
  • しくみを知らないままでは、答えを信じすぎる
  • 応用を1回やると、自分の仕事へ移しやすくなる

この順番が大事なのは、失敗の理由を減らせるからです。基本を知らないと、そもそも何を頼めばよいか分かりません。しくみを知らないと、間違いに気づけません。応用を知らないと、仕事につながりません。

たとえば、引き継ぎ書を読まずに本番の仕事に入ると、同じ所で何度も止まります。AI学習も同じです。便利そうな話だけ集めても、土台がないと使い物になりません。まずは順番を守るほうが、結果として近道です。

次はGPTsを触る

GPTs(用途別の手伝い役)

GPTsは、あらかじめ役割を決めて使いやすくしたChatGPTの使い方です。毎回同じ説明をしなくても、ある程度、同じ仕事を同じ調子で手伝ってもらいやすくなります。

ここで大事なのは、作ること自体を目的にしないことです。何に使うかが先です。使い道があいまいなまま触ると、設定遊びのようになってしまい、仕事にはつながりません。

役割を決める

何の仕事を手伝うかを先に決めて
使い道をはっきりさせる

たとえば「会議メモを要点だけにまとめる役」「社内向けのやわらかい連絡文を作る役」のように、役を一つに絞ると考えやすくなります。何でもやらせようとすると、結局ふつうの会話と変わらなくなります。

頼み方を固定

毎回の説明を減らして
同じ形で使いやすくする

毎回の頼み方がぶれると、返ってくる答えもぶれやすくなります。だから、いつも入れる情報の順番を自分の中で決めておくと楽です。相手、目的、入れたい点、文の長さ、のように型を持つだけでも変わります。

くり返し使う

似た仕事を何度も頼むときに
ぶれを減らせる

一度だけ使うより、似た仕事で何度か使うと良し悪しが見えてきます。どこが足りないか、どんな頼み方だと楽かが分かるからです。最初から完璧を目指さず、何回か使って育てる前提で考えます。

Excelマクロも試す

Excelマクロ(作業をまとめて動かす機能)

Excelマクロは、Excelでくり返し行う作業をまとめて動かすための機能です。名前だけ聞くと難しそうですが、最初から自分で全部作る必要はありません。AIに案を出してもらいながら、少しずつ試せば十分です。

向いているのは、毎回ほぼ同じ手順で行う作業です。たとえば、同じ形の表を整える、並び順をそろえる、不要な列を外す、といった仕事です。逆に、毎回判断が大きく変わる仕事には向きません。

向いている

同じ形の作業を何度もするなら
試す価値がある

人が手でやると面倒でも、手順が決まっている作業は相性がよいです。毎回「こうして、次にこうして」と同じことをしているなら、試す意味があります。

最初の使い方

最初から全部作るのでなく
まず案を出してもらう

いきなり完成を目指さず、「こういう作業を楽にしたい」と説明して、考え方やたたき台を出してもらうのが安全です。最初の目的は、自動化そのものではなく、手順を言葉にすることです。

進め方

うまく動かない所を直しながら
少しずつ育てる

一回でぴたりとはまりません。だから、小さい範囲で試して、困る所だけ直す進め方が向いています。全部の表でいきなり使うのではなく、練習用のデータで確認してから広げます。

ここでやってはいけないのは、意味が分からないまま大事なファイルでいきなり試すことです。何を楽にしたいのかを先に決め、元に戻せる形で試します。

本番は小さく始める

業務への当て方

大きい仕事を丸ごと任せない

  • まずは下書き、整理、言い換えなど一部分だけ任せる
  • 出てきた答えを直して、本当に時間が減るかを見る
  • 頼み方を少しずつ直すと、使いどころが見えてくる

本番でおすすめなのは、失敗しても戻しやすい場所から始めることです。たとえば、送る前の下書き、会議メモの整理、説明文の言い換えなどです。ここなら最後に人が確認しやすく、やり直しもできます。

逆に、重要な判断、社外向けの確定文、規則に関わる案内などを丸ごと任せるのは早すぎます。まずは一部分だけで、本当に助かるかを見ます。直す手間のほうが大きいなら、まだ向いていない仕事だと分かります。

使っていくと、「この仕事は相性がよい」「この仕事は自分でやったほうが早い」が見えてきます。そこまで分かれば十分です。全部に使う必要はありません。

足りない時はGemini

Gemini(GoogleのAI)

使う時期

ChatGPTでやりにくい仕事が
見えてからで十分

最初から道具を増やす必要はありません。ChatGPTでしばらく試して、「こういう時はやりにくい」と感じる場面が出てからで十分です。先に比べ始めると、違いより迷いのほうが大きくなります。

考え方

1つの道具で無理なら
別の道具を比べてみる

道具には向き不向きがあります。ひとつでうまくいかないからといって、AIそのものが向いていないとは限りません。別の道具だと合うこともあります。大事なのは、目的に合わせて比べることです。

初心者向き

次に広げる先として
まず試しやすい

Geminiも、文章づくりや整理を手伝うための道具です。ChatGPTで基本を体験したあとなら、比べるポイントが分かりやすくなります。先にChatGPTで慣れておくからこそ、違いが見えます。

今日の学び順

3時間で押さえる重点だけ

  • 最初は公式のChatGPTを開く
  • メール文など小さい依頼で試す
  • 間違いと情報の扱いを先に知る
  • GPTsとExcelマクロで応用を1回やる
  • 仕事は一部分から。足りなければGemini

この順番なら、入口で迷いにくく、使い方だけ先走ることも防げます。大事なのは、全部覚えることではありません。明日から一つ試せる形にすることです。

もし今日ひとつしか覚えられなくても問題ありません。まずは「公式のChatGPTを開いて、小さい依頼をする」。これだけで十分な前進です。

最後に

AI図書館

フォローといいね、お願いします

  • AIを仕事で使う話を、やさしく1本ずつ出しています
  • 次の回もここで会いましょう

AIは、詳しい人だけの道具ではありません。順番を間違えなければ、設定が苦手な人でも始められます。むしろ、仕事で困っている小さな手間がある人ほど、最初の効果を感じやすいです。

焦って広げなくて大丈夫です。まず一つ使えたら、それが入口になります。その入口を今日つくりましょう。

まとめ

最後に、明日やることを短く置いておきます。迷ったら、この順番だけ守ってください。

  • 公式のChatGPTを開き、返事が返るところまで試す
  • メール文か言い換えのどちらか一つを頼んでみる
  • 出てきた答えをそのまま使わず、自分の目で直す
  • 仕事の情報を入れてよい範囲を先に決める
  • 慣れてからGPTs、必要が出てからGeminiを試す

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