Won. Studio

AI時代の読む力

Basics5 min read

読まずに書いた発表

まず、教室で起きていることを見ます

教室で見たこと

発表のあとに聞いた

堂々と発表

本の中身をまとめ、感想まで話します。声にも自信があります。

手は挙がらず

最後まで読んだ人はいますか。35人の中で、一人もいませんでした。

頼んでいた

AI(文章を作ってくれる道具)に、本の要約を頼んでいました。

教室で見たこと
教室で見たこと:堂々と発表

生徒たちの言い分

なぜ使うのか

すぐ出る

頼めばその場で返ってきます。待つ時間がありません。

出来がいい

自分で書くより、仕上がりがきれいになります。

週に3〜4回

課題のたびに使うので、使わない週がありません。

効率の裏側

使っている本人の話

自分でやった分だけ、覚えている

  • 少しでも自分で書いた課題は、あとから思い出せます。
  • 全部まかせた課題は、ほとんど記憶に残っていません。
  • 考える時間が減ったと、本人が感じています。
効率の裏側
効率の裏側:自分でやった分だけ、覚えている

大学で変わったこと

教える側から見ると

これまでこれから
締切に遅れるほぼ期限内に出る
量も質もばらつく急に良くなった
言い方は人それぞれ文の作りが似ている

速さだけが先に進む

起きてしまったこと

試験で発覚

ある試験で、190人あまりがAIを使っていたと分かりました。

次々に表面化

似た出来事が、そのあと他の場所でも見つかりました。

追いつかない

使い方の決まりより、広がる速さのほうが先に進みました。

速さだけが先に進む
速さだけが先に進む:試験で発覚

頭の中で起きること

使っている間の脳を、実際に測りました

調べ方は3つに分けた

大学生60人あまりで実施

  1. AIに書かせる
    文章を作ってくれるAIを使って、作文を仕上げます。
  2. 調べながら書く
    調べもの用の道具で資料を探し、自分でまとめます。
  3. 自分だけで書く
    道具を使わず、自分の記憶と考えだけで書きます。

脳のつながりの差

書いている最中に測った

自分だけ

頭のあちこちが同時にやり取りし、広くつながりました。

調べて書く

つながりは少なめでも、見た資料をまとめる働きが活発でした。

AIに頼む

動いてはいますが、つながりはとても少ない状態でした。

書いた文を引用できますか

提出した直後に聞いた

  1. AIに頼んだ人は16.7%
    しかも、正しく引用できた人は一人もいませんでした。
  2. 調べて書いた人は83.3%
    自分で探した文なので、どこに何を書いたか覚えています。
  3. 自分だけで書いた人は88.9%
    いちばん多くの人が、自分の文をそのまま言えました。
書いた文を引用できますか
書いた文を引用できますか:AIに頼んだ人は16.7%

持ち主はだれか

ここで立ち止まる

その文章は、誰のものか

  • 出したのは自分ですが、考えたのは自分でしょうか。
  • 速さと引きかえに、手放しているものがあります。

読む量はむしろ増えた

見落としがちなこと

画面は文字

毎日見ている画面のほとんどは、文字でできています。

量は増加

文字を読む量そのものは、以前より増えています。

判断が要る

AIが出したものを確かめられないと、うその話に流されます。

読む量はむしろ増えた
読む量はむしろ増えた:画面は文字

明日からの読み方

深く読むための、ひとつのやり方

深く読むとは何か

記憶の決まり方

浅い読み

字の形を追うだけだと、翌日にはほとんど残りません。

深い読み

この言葉は合っているかと考えながら読むと、後まで残ります。

決め手

読んだ瞬間にどこまで考えたかが、後の記憶を決めます。

質問を作りながら読む

実際に試した手順

  1. ①ふつうに読んで、問題を解く
    条件をつけずに読み、内容が分かったかを確かめます。
  2. ②質問を作りながら読む
    浮かんだ疑問をその場で口に出しながら、最後まで読みます。
  3. ③時間を置いて、思い出す
    後日、覚えている内容をどれだけ話せるかを見ます。
質問を作りながら読む
質問を作りながら読む:①ふつうに読んで、問題を解く

やってみた結果

同じ人が両方を試した

これまでこれから
すぐ読み終わる時間は長くかかる
思い出せないはっきり思い出せる
やりやすい最初は慣れない

なぜ効くのか

理由は3つ

言い換える

質問を作るには、中身を自分の言葉に置きかえる必要があります。

読み返す

考えている間に、同じ文を何度も読み直しています。

大事だと判断

頭が、これは覚えておく話だと受け取ります。

読んだあとにすること

受け取るだけで終わらせない

  1. 自分の言葉で言い直す
    書いてある通りではなく、自分の言い方に直して話します。
  2. 誰かに話す
    感想でも疑問でもよいので、人に向けて言葉にします。
  3. 短く書いて残す
    数行でよいので、思ったことを書き残しておきます。
読んだあとにすること
読んだあとにすること:自分の言葉で言い直す

一緒に読む場が増えた

世界で起きている動き

音楽と黙読

公園に集まり、生の演奏を聞きながら各自の本を読みます。

500回・5万人

この集まりは500回以上開かれ、5万人以上が参加しました。

話しかける

何を読んでいますか。その一言から会話が始まります。

明日からの3つ

今日いちばん持ち帰ってほしいこと

  1. 質問を1つ作って読む
    読みながら、疑問を一つ書き出すところから始めます。
  2. 要約ではなく、確認を頼む
    先に自分で読み、分からない所だけAIに聞いて確かめます。
  3. 読んだことを人に話す
    その日のうちに、一人でいいので話して聞かせます。
明日からの3つ
明日からの3つ:質問を1つ作って読む

まとめ

AIと一緒でも、読む力を落とさないために

  • まかせた分は、記憶に残りません
  • 頼むほど、頭のつながりは減ります
  • 質問を作りながら読むと、覚えられます
  • 読む量より、確かめる力が要ります
  • 人に話すと、読んだ内容が自分のものになります

最後に

AI図書館

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