AI時代の読む力
読まずに書いた発表
まず、教室で起きていることを見ます
教室で見たこと
発表のあとに聞いた
堂々と発表
本の中身をまとめ、感想まで話します。声にも自信があります。
手は挙がらず
最後まで読んだ人はいますか。35人の中で、一人もいませんでした。
頼んでいた
AI(文章を作ってくれる道具)に、本の要約を頼んでいました。

生徒たちの言い分
なぜ使うのか
すぐ出る
頼めばその場で返ってきます。待つ時間がありません。
出来がいい
自分で書くより、仕上がりがきれいになります。
週に3〜4回
課題のたびに使うので、使わない週がありません。
効率の裏側
使っている本人の話
自分でやった分だけ、覚えている
- 少しでも自分で書いた課題は、あとから思い出せます。
- 全部まかせた課題は、ほとんど記憶に残っていません。
- 考える時間が減ったと、本人が感じています。

大学で変わったこと
教える側から見ると
| これまで | これから |
|---|---|
| 締切に遅れる | ほぼ期限内に出る |
| 量も質もばらつく | 急に良くなった |
| 言い方は人それぞれ | 文の作りが似ている |
速さだけが先に進む
起きてしまったこと
試験で発覚
ある試験で、190人あまりがAIを使っていたと分かりました。
次々に表面化
似た出来事が、そのあと他の場所でも見つかりました。
追いつかない
使い方の決まりより、広がる速さのほうが先に進みました。

頭の中で起きること
使っている間の脳を、実際に測りました
調べ方は3つに分けた
大学生60人あまりで実施
- AIに書かせる
文章を作ってくれるAIを使って、作文を仕上げます。 - 調べながら書く
調べもの用の道具で資料を探し、自分でまとめます。 - 自分だけで書く
道具を使わず、自分の記憶と考えだけで書きます。
脳のつながりの差
書いている最中に測った
自分だけ
頭のあちこちが同時にやり取りし、広くつながりました。
調べて書く
つながりは少なめでも、見た資料をまとめる働きが活発でした。
AIに頼む
動いてはいますが、つながりはとても少ない状態でした。
書いた文を引用できますか
提出した直後に聞いた
- AIに頼んだ人は16.7%
しかも、正しく引用できた人は一人もいませんでした。 - 調べて書いた人は83.3%
自分で探した文なので、どこに何を書いたか覚えています。 - 自分だけで書いた人は88.9%
いちばん多くの人が、自分の文をそのまま言えました。

持ち主はだれか
ここで立ち止まる
その文章は、誰のものか
- 出したのは自分ですが、考えたのは自分でしょうか。
- 速さと引きかえに、手放しているものがあります。
読む量はむしろ増えた
見落としがちなこと
画面は文字
毎日見ている画面のほとんどは、文字でできています。
量は増加
文字を読む量そのものは、以前より増えています。
判断が要る
AIが出したものを確かめられないと、うその話に流されます。

明日からの読み方
深く読むための、ひとつのやり方
深く読むとは何か
記憶の決まり方
浅い読み
字の形を追うだけだと、翌日にはほとんど残りません。
深い読み
この言葉は合っているかと考えながら読むと、後まで残ります。
決め手
読んだ瞬間にどこまで考えたかが、後の記憶を決めます。
質問を作りながら読む
実際に試した手順
- ①ふつうに読んで、問題を解く
条件をつけずに読み、内容が分かったかを確かめます。 - ②質問を作りながら読む
浮かんだ疑問をその場で口に出しながら、最後まで読みます。 - ③時間を置いて、思い出す
後日、覚えている内容をどれだけ話せるかを見ます。

やってみた結果
同じ人が両方を試した
| これまで | これから |
|---|---|
| すぐ読み終わる | 時間は長くかかる |
| 思い出せない | はっきり思い出せる |
| やりやすい | 最初は慣れない |
なぜ効くのか
理由は3つ
言い換える
質問を作るには、中身を自分の言葉に置きかえる必要があります。
読み返す
考えている間に、同じ文を何度も読み直しています。
大事だと判断
頭が、これは覚えておく話だと受け取ります。
読んだあとにすること
受け取るだけで終わらせない
- 自分の言葉で言い直す
書いてある通りではなく、自分の言い方に直して話します。 - 誰かに話す
感想でも疑問でもよいので、人に向けて言葉にします。 - 短く書いて残す
数行でよいので、思ったことを書き残しておきます。

一緒に読む場が増えた
世界で起きている動き
音楽と黙読
公園に集まり、生の演奏を聞きながら各自の本を読みます。
500回・5万人
この集まりは500回以上開かれ、5万人以上が参加しました。
話しかける
何を読んでいますか。その一言から会話が始まります。
明日からの3つ
今日いちばん持ち帰ってほしいこと
- 質問を1つ作って読む
読みながら、疑問を一つ書き出すところから始めます。 - 要約ではなく、確認を頼む
先に自分で読み、分からない所だけAIに聞いて確かめます。 - 読んだことを人に話す
その日のうちに、一人でいいので話して聞かせます。

まとめ
AIと一緒でも、読む力を落とさないために
- まかせた分は、記憶に残りません
- 頼むほど、頭のつながりは減ります
- 質問を作りながら読むと、覚えられます
- 読む量より、確かめる力が要ります
- 人に話すと、読んだ内容が自分のものになります
最後に
AI図書館
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- AIを仕事で使う話を、やさしく1本ずつ出しています
- 次の回もここで会いましょう
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