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仕事をAIに任せる3段階

業務活用約8分

やることは、この順で3つ

毎週の週報は、まとめるだけで意外と時間がかかります。「AIに任せたい」と思っても、何をどう頼めばいいか分からずに止まってしまう人は多いはずです。この回では週報を例に、仕事をAIに任せるまでを3つの段階に分けて進めます。

3つの段階は「分ける」「振り分ける」「自動化する」です。大事なのは順番です。まず、仕事を細かい動作に分けて設計図を作ります。次に、その一つひとつを人がやるかAIがやるか決めます。最後に、AIがやる分を毎週自動で回るようにします。

やることは、この順で3つ
分ける→振り分ける→自動化の並び順

いきなり任せる先を考えない

よくあるつまずきは、「AIに何をさせるか」から考え始めることです。「週報をAIに書かせよう」と大きなまま頼むと、それらしく見えて中身がずれた文章が出てきます。どこを直せばいいかも分からず、「AIは使えない」で終わってしまいます。

新しく入った人に仕事を頼む場面を思い出してください。「週報をお願い」だけでは、相手は困ります。どの予定表を見るか、どのメールを拾うか、どんな形で書くか、誰に送るか。引き継ぎ書には、一つずつ書くはずです。AIも同じです。任せる先を決める前に、まず仕事の中身を分けます。

段階1:仕事をClaudeと一緒に細かく分ける

最初の段階は、仕事を細かく分けることです。ここは、ひとりで分けようとしなくて大丈夫です。自分の仕事ほど慣れているので、無意識にやっている動作を書き漏らしがちです。そこで、Claude(話しかけて仕事を頼めるAI)に聞き役と書き出し役をしてもらいます。

自動にしたい仕事を書いて、番号付きで並べてもらう

Claudeの入力欄に、自動にしたい仕事をふだんの言葉で数行書きます。そのうえで「小さな動作ごとに番号をつけて並べて」と頼みます。たとえば、次のような書き方で十分です。

毎週金曜に週報を作っています。今週の予定とメールを見て、やったことをまとめ、来週の予定を書いて上司に送ります。この仕事を、小さな動作ごとに番号をつけて並べてください。

上手な文章でなくてかまいません。「いつ」「何を見て」「何を作り」「誰に渡すか」が入っていれば、Claudeは動作に分けてくれます。

Claudeと一緒に分ける
入力欄に仕事と頼み方を書いた例

手が動く「1回」まで細かくする

最初の答えは「予定を確認する」「内容をまとめる」のように、まだ大まかなことがよくあります。これでは、どこをAIに渡せばいいか決められません。目安は「カレンダーを開き、今週の予定を頭から見る」くらいの細かさです。手が1回動くごとに1つ、と考えてください。大まかだと感じたら「もっと細かく、手が1回動くごとに分けて」と重ねて頼みます。

こうして分けると、3行ほどだった週報の仕事が39の動作になりました。多すぎると感じるかもしれません。でもそれは、毎週それだけのことを頭の中でこなしていたということです。細かく分けてあるほど、あとで「ここはAI、ここは自分」と線を引きやすくなります。

手が動く「1回」まで細かくする
3行の仕事が39の動作に並んだ

自分に関係ない段階を消す

Claudeが出した一覧は、よくある週報の作り方をもとにしています。そのため、自分の職場に合わない段階が混ざります。一つずつ読んで、自分の仕事に合わせて直しましょう。たとえば次のような直し方です。

  • Slack(仕事用のチャットの道具)は使っていない → その段階を消す
  • 売上の数字は週報に載せない → 数字を集める段階を消す
  • 記録はExcel(表を作る道具)で付けている → Excel向けに書き直す

直すときも、自分で書き換える必要はありません。「Slackは使っていないので消して」「記録はExcelなので書き直して」と伝えれば、Claudeが直してくれます。この例では39の動作が34になりました。これが、自分の週報の設計図です。

自分に関係ない段階を消す
左の状況に合わせて右のように直す

ここで手を抜かないでください。消し忘れた段階があると、あとで自動にしたときに、使っていない道具を探しに行って止まったりします。「これは本当に自分の週報にある作業か」と、一行ずつ確かめるのがコツです。

段階2:一つひとつを人とAIに振り分ける

設計図ができたら、34の動作それぞれを誰がやるか決めます。このとき、いきなり「これはAI」と決めていくのではなく、先に決める基準をClaudeに伝えます。基準がないと、何でもAIに任せる案が出てきやすいからです。分け方は次の3種類です。

自分でやる:判断や責任が要る仕事です。ここだけは人が持ちます。

AIがやり、自分が確認:AIが作ったものを、自分は確かめるだけにします。

AIに任せきり:集める・まとめる・下書き・送るなどの作業です。ただし週報そのものの最後の送信は、このあと見るように自分の手に残します。

分け方は3種類
判断は人、作業はAIという分け方

Claudeには「判断や責任が要るものは自分、確かめれば済むものはAIが作って自分が確認、集める・まとめる作業はAIに任せきり。この3つで設計図を分けて」と頼みます。迷ったら、「間違えたときに誰が困るか」を考えてください。相手に迷惑がかかるもの、自分の考えが要るものは、自分の側に寄せます。最初は「AIがやり、自分が確認」を多めにしておき、慣れてから任せきりに移すと安心です。

34のうち、自分がやるのは3つだけ

週報で振り分けてみると、自分がやるのは3つだけになりました。残ったのは、どれも判断です。

1つ目は、報告書に何を載せるか選ぶこと。集まった材料から、伝える価値があるものを選びます。

2つ目は、来週なにをやるか決めること。次の計画の向きは、自分で決めます。

3つ目は、最後に送信ボタンを押すこと。出したものに責任を持つのは自分です。

やってはいけないのは、この3つまでAIに渡してしまうことです。AIは材料を並べることはできます。けれど、上司に何を伝えるべきか、来週どこに力を入れるかは、職場の事情を知っている自分にしか決められません。送信まで任せると、間違いがそのまま相手に届いてしまいます。

段階3:毎週、自動で回るようにする

最後の段階は、AIがやる分を毎週自動で回すことです。ここでも、つなぎ方を自分で考える必要はありません。振り分けた設計図をもとに、「AIの分を毎週まとめて動かせるように、手順を組み立てて」とClaudeに頼みます。

手順を「スキル」として覚えさせる

組み立てた手順も、その場限りでは来週また一から説明し直しです。そこで「スキル」を使います。スキルは、決まった手順をClaudeに覚えさせておく仕組みです。引き継ぎ書を一度渡しておけば、次からは「いつものあれ、お願い」で通じるのと同じです。

やり方は、組み立てた手順を「スキルにして」と頼むだけです。できあがったら「週報づくり」のように名前を付けて、保存ボタンで残します。名前は、あとで自分が見てすぐ分かるものにしておきましょう。

手順を「スキル」として覚えさせる
名前を付けて保存ボタンで残す

毎週やるのは、この4つだけ

準備は最初の1回だけです。仕組みができたあと、毎週自分がやるのは次の4つになります。

  • チャットの報告ネタを自分で貼る:カカオトーク(スマホで使うメッセージの道具)など、AIが読めない所の話は人が運びます。無ければ飛ばします
  • スキル「週報づくり」を動かす:予定やメールを集めて、下書きまで一気に進みます
  • 載せる中身と来週の予定を決める:段階2で残しておいた、自分の判断の出番です
  • できた報告を送る:最後の送信だけは、自分の手で押します

1つ目は見落としやすいので補足します。AIは、どこでも読めるわけではありません。つながっていない道具でのやりとりは、AIからは見えません。見えない場所にある報告ネタは、人がコピーして貼る「運び役」をします。

予定表やメールとつなぐ

スキルが予定やメールを集めるには、Claudeとその道具をつないでおく必要があります。この設定を「コネクタ」と呼びます。Claudeとほかの道具をつなぐ設定のことです。新しく入った人に、必要な棚の鍵を渡しておくイメージです。

画面の「カスタマイズ」から「コネクタ」を開きます。道具の一覧のうち、まだつながっていないものの「連携」を押し、あとは画面の案内に沿って進めます。

予定表やメールとつなぐ
つながっていない道具の「連携」を押す

会社の予定表やメールは、会社のルールでつなげないことがあります。うまくいかないときは、無理に設定をいじらず、ふだん設定を頼んでいる人に相談してください。

頼むと、下書きまで自動でできる

準備ができたら動かしてみます。「週報を作って」と頼み、チャットから運んできた報告ネタも一緒に貼ります。するとスキルが動き出し、予定表やメールを見に行きます。途中で「この道具を使ってよいか」と聞かれることがあります。自分がつないだ道具であることを確かめて、許可します。

頼むと、下書きまで自動でできる
許可を求められたら内容を見て許可

下書きができても、そのまま送ってはいけません。ここからが自分の3つの仕事です。何を載せるか選び、来週の予定を決め、読み直してから自分で送ります。

1回目から思いどおりになるとは限りません。拾ってほしいメールが抜けていた、書き方が職場に合わない、ということは普通にあります。そのときは「取引先からのメールも拾って」「箇条書きで短くして」と伝えて、スキルを直してもらいます。何週か試しながら直すうちに、自分の週報に合っていきます。

まとめ

最初に一度しっかり作れば、毎週がラクになります。順番は「分ける」「振り分ける」「自動化する」です。いきなり任せる先を考えないことが、いちばんの近道です。明日は、次のことから始めてみてください。

  • 自動にしたい仕事を1つ選び、手が動く1回までClaudeと分ける
  • 自分に関係ない段階を消し、設計図にする
  • 判断は自分、集める・まとめるはAIに振り分ける
  • 手順はスキルにして、コネクタで予定表やメールとつなぐ
  • 思った結果が出るまで、試してスキルを直す

AI図書館では、AIを仕事で使う話を、やさしく1本ずつ出しています。

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次の回も、ここで会いましょう。

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