Won. Studio

DeepSeek ハーネス

ツール約7分

何の道具なのか

今日は「DeepSeek ハーネス」という道具の話をします。ハーネスというのは、AIに実際の仕事をさせるための入れ物のことです。名前は難しそうに聞こえますが、考え方はとても単純です。覚えて帰ってほしいのは一つだけ。入れ物と中身は、別のもの。ここを取り違えると、無料だと思って始めたのに請求が来て驚く、ということが起きます。

AIの道具は二階建てだと思ってください。一階が「入れ物」です。画面があって、あなたの頼みごとを受け取り、パソコンの中のファイルを開いたり、書き換えたり、順番に作業を進める段取りをする部分です。二階が「中身のAI」です。実際に考えて文章を書く、頭脳の部分にあたります。

AIの道具は二階建て

新しく入った人にたとえると分かりやすくなります。机と手順書と部屋の鍵を渡すのが「入れ物」。そこに座って実際に手を動かす人が「中身のAI」です。机はいくら立派でも、座る人がいなければ何も進みません。逆に、優秀な人が来ても机がなければ仕事になりません。今回の道具は、この「机のほう」が新しくなった、という話です。

まずは提供元の入口を開いて、どんな道具かを自分の目でつかんでください。読み込む必要はありません。配布している場所があって、そこから誰でも受け取れる、ということが分かれば十分です。

そのうえで、お金がかかる場所を先に押さえます。入れ物はずっと無料です。ここには一円もかかりません。お金がかかるのは中身のAIのほうで、こちらは使った分だけ請求されます。そしてもう一つ、見落としやすい話があります。安い中身を選んでも、その中身が遠回りをすれば、結局は高くつきます。

お金がかかるのはどこか
無料の列と、使った分だけの列を見比べる

始めるまでの順番

手順は4つだけです。設定を自分でいじる必要はほとんどありません。難しそうな支度の部分は、別のAIに肩代わりしてもらうからです。

  • 配布元の場所を、別のAIに渡す
    「これを用意して」と頼むと、支度をまとめてやってくれます。自分で一つずつ入れていく必要はありません
  • 自分のパソコンの中で画面が開く
    どこか遠くの場所に置くのではなく、手元で動きます。見た目は、よくある相談画面と変わりません
  • 設定を開いて、使うAIを選ぶ
    どの中身に働いてもらうかを、ここで決めます。あとからいつでも変えられます
  • 利用の合い言葉を1つ入れる
    合い言葉を1つ入れると、選べる中身が一気に増えます
始めるまでの順番
1番目の「別のAIに渡す」から見る

ここでつまずく人が必ず出ます。一番多いのが、そもそも土台がパソコンに入っていない場合です。土台というのは、この手の道具が動くための下敷きのようなもの。確かめ方は簡単で、決められた一言を打つと数字が返ってきます。数字が出れば大丈夫。出なければ、先にそこを直します。ここを飛ばして進むと、あとで何が悪いのか分からなくなります。

土台があるか確かめる
返ってきた数字が出ているかを見る

支度が終わったら、作業する画面を開きます。毎回ここを開くことになります。仕事の机だと思ってください。そして机に着いたら、最初に「どのフォルダで働いてもらうか」を決めます。これが最初の一歩です。範囲を決めずに頼むと、関係のないファイルまで触られることがあります。今日いじってよい引き出しはここ、と先に指さしておく感覚です。

どのフォルダで働いてもらうかを先に決める

中身の選び方

頼む前に、入り口を選びます。同じ道具でも、入り口によって働き方が変わります。全部覚える必要はありません。ふだんは一番上を使い、必要なときだけ他に切り替える、で十分です。

  • 標準:ふだんはこれ
    先に自分の覚え書きを読んでから動きます。ひととおり何でもやってくれます
  • 並行:大きな仕事を分けて回す
    まとめて頼みたいときに切り替えます
  • 最小:とにかく速く、軽く
    覚え書きを読みません。短い用事だけ済ませたいときに使います
  • 作成:道具そのものを作り変える
    使い勝手を自分で直したいときの入り口です
4つの入り口
1番目の「標準」が普段使いの入り口

働き手そのものを取り替えたいときは、設定を開きます。ここを変えるだけで、働き手を交代させられます。人を雇い直すような大げさな話ではありません。今日は速い人、明日は丁寧な人、と一覧から選び直すだけです。

ここを変えるだけで、働き手を取り替えられる

選ぶときは、必ず一覧で見比べてください。どの中身が、どれくらいの値段で使えるのかが並んでいます。名前だけで選ばず、値段の欄と合わせて見るのが大事です。

選べる中身を見比べる
名前の横にある値段の欄を見る

1週間使って分かったこと

実際に一週間使いました。分かったのは、速さ、出来ばえ、危なさ、の三つです。

まず速さは、はっきり違いました。同じ頼みごとを同時に出すと、片方は1分、片方は5分以上かかりました。表を作る仕事では、3分と17分という差がつきました。面白いのは、中身のAIは同じだったということです。差は回し方から出ています。机のつくりが違うだけで、ここまで変わります。

探し物は、こちらが速い

次に出来ばえです。同じAIに頼んでも、仕上がりの性格が変わりました。速い側は、色分けされて読みやすく、短くて要点がつかめます。ただし踏み込みは浅い。丁寧な側は、調べた元が多くて細かい。ただし長くて読むのが大変です。客や仲間に出す資料は、慎重なほうを選びました。自分用のメモなら速い側で十分です。

同じAIでも、仕上がりが違う
速い側と丁寧な側を左右で比べる

もう一つ、意外な落とし穴があります。画面を見られないAIもいる、ということです。作った見た目を自分で確かめて直せません。文字の仕事は得意でも、体裁の崩れには気づけない。見た目のあるものを作らせるときは、中身を選び直してください。

お金の見方も変わりました。1回あたりの安さだけを見ないこと。単価が安くても、遠回りすれば回数が増えます。終わるまでの合計で比べること。同じ仕事が終わるまでに、いくらかかったかで見ます。そして月ぎめの側が得なこともあります。よく使う中身なら、定額で使えるほうが安く済む場合があります。

まだ開発の途中

危なさの話もしておきます。長い作業では、途中で前の話を忘れることがありました。画面のほうも、押した所が戻る、急に止まる、といったことが起きました。ですから使い方は決まっています。大事な仕事は、いきなり任せない。短い用事から試す。これを守れば、困った状況にはなりません。

最後に、実際の動き方を見てください。短い頼みごとを1つ出すと、どう考え、どこを開き、何をしようとしているかが順番に流れます。ここを目で見ておくと、任せてよい範囲の感覚がつかめます。

頼むと、こう動き出す
頼んだ直後に流れる作業の順番を見る

やってはいけないことと、選び方

この手の道具では、他人が作った便利な部品をあとから足せます。ここが一番危ないところです。中身が見えないまま入れないでください。何をする部品かは、書いてある通りとは限りません。どうしても使いたいときは、入れる前に、別のAIに点検させます。中身を読んで、危ないことをしないか調べてもらう、という頼み方です。そしてまずは素のまま使うこと。足す前に、そのままで何ができるかを知るのが先です。

では、今の道具から乗り換えるべきか。判断は単純です。道具そのものを自分で作り変えたい人には、こちらが向きます。文書づくりや調べ物が中心なら、今の道具で足ります。安く数をこなしたいなら、乗り換えではなく中身を入れ替えるほうが早い。

どちらを使うか
自分の仕事がどの行に当てはまるか

そのうえで、今使っている道具の説明にも一度目を通してください。並べて読むと、何が同じで何が違うのかがはっきりします。比べる相手を知らないまま新しいほうへ移ると、戻ってこられなくなります。

まとめ

今日の要点はこの五つです。無料なのは入れ物だけで、中身は使った分だけかかる。速さは強いが、仕上がりは中身しだい。まだ不具合があるので、大事な仕事は任せない。もらった部品は、入れる前に点検させる。そして乗り換えではなく、使い分けで考える。

明日からやることは、これだけです。

  • 今使っているAIの料金の欄を開いて、入れ物と中身のどちらにお金がかかっているかを確かめる
  • 土台があるか、決められた一言を打って数字が返るかどうかだけ見ておく
  • 試すときは、今日いじってよいフォルダを1つだけ決めてから頼む
  • 短い用事を1つだけ投げて、終わるまでの時間を今の道具と比べる
  • 人に渡す資料は、当面今までの道具のままにしておく

AIを仕事で使う話を、やさしく1本ずつ出しています。フォローといいね、お願いします。次の回もここで会いましょう。

コメント

  • まだコメントはありません。最初の一言をどうぞ。

会員登録は不要です。お名前は表示されます。連絡先は書かないでください。

同じカテゴリの記事